海外と日本の比較というより、海外から見た日本についてのエッセイ。
ちょっと中を見て面白いから読み始めたのですが、楽しい挿絵を見て「あれこの絵ってテルマエロマエの絵に似てる…。」と思い表紙を見るとヤマザキマリさんの名前が。
絵も描けて文才もありってすごい。
しかしそれも海外での経験から来るものなのでしょう。
エッセイにちょこちょこ挟まれる海外での苦労話、サラッと書いておられますが相当大変だったのでは…。今度はそちらに焦点を当てた本を書いてくれないものでしょうか。
面白そうで気になります。
この本は短編と挿絵がテンポよく収まっていてとても読みやすいです。
海外にいるとどうしても「日本は良かった…。日本は…云々。」と考える瞬間があり、たまにある日本と海外の文化を比べている本でも「日本の素晴らしさ、海外のダメなところ。」が本の趣旨だったりしますが、この本はそれらの本とは一風違います。
作者が「日本人でありながらもこの国の客観的な傍観者である」と自身について述べているように、かなり冷静な日本への考察が書かれています。
また、「この国はこんなに優れているのに、日本ときたら…ブツブツ。」というような内容の本でもありません。日本に対しての作者の愛着のようなものも感じられる本でもあります。
普通だと思っていたけれど言われてみれば変わってるのかも、と日本に対する新たな見方を知れて、そして何よりも面白のでおすすめです。