2015年5月9日土曜日

ぜひ観て欲しい感動の名作「ロミオの青い空」

ロミオの青い空、あらすじ

スイスの田舎に住む少年ロミオが主人公。歳はたぶん10歳とかかな?

ロミオは家族みんなで平和に暮らしていたのですが、日照り続きで暮らしは大変です。そんなある日ロミオの住む村に「死神」と呼ばれる怪しい男がやって来ます。(本当に悪役らしい見た目で少し笑ってしまう。)

「死神」は村を渡り歩いて子供を買い、ミラノで煙突掃除夫として働かせるために売る商売をする男でした。死神はロミオの父親にロミオを売らないかと話を持ちかけますがきっぱりと断るお父さん。

しかし、死神はロミオの父親の畑に火をつけます。その火事のせいで怪我をするお父さん。そして父親を医者に見せるお金を工面するためにロミオは死神と一人で契約し、ミラノへ行くことにします。
なんていい子なんだロミオ…。


死神に連れられてミラノへ行く途中、超イケメンな少年アルフレドと出会います。イケメンなのは見た目だけではなく声も!調べてみると藤田淑子さんという方が声優をしているそうです。

アルフレドの思慮深い性格にピッタリな綺麗な声です。

さて友だちになったアルフレドとロミオはさらにミラノへ連れられていく子供たちに出会い、仲良くなります。

さてとある晩、嵐の中死神は子供を船に乗せてミラノへ出発します。なぜここで死神が出発するのか分かりません。そして破船。

溺れている死神をなぜか助けるロミオ。
「お父さんだったらこうすると思ったから!」
と言います。いい子。本当にいい子。

しかも死神から逃げれるのに「契約があるから。」となぜか律儀に死神に付いていく少年二人。


そうこうして二人はミラノへやって来ます。ちょっと面白そうな見た目の親方に売られるロミオと、いかにも薬やってそうな怪しい男に買われるアルフレド。

さらに地元のワルガキが集まった組織、オオカミ団に目を付けられて嫌がらせをされる煙突掃除夫の少年たち。

しかし煙突掃除夫の少年たちも負けずに「黒い兄弟」という集まりを作ります。
色々大変なこともありますが「黒い兄弟」はみんなで力を合わせて立ち向かっていきます。
シェアハウスのお姉さんが昔見てたとかでみんなで見始めた「ロミオの青い空」。
最初は「世界名作劇場…?ハウス食品…?ロミオの青い空って題名ださ…。」とか思っていたのですが、なんというか、見終わった今や「もう一回見ようか」と思ってしまうほどにハマりました。

もちろん子供が見ても得られるものはたくさんあると思うけど、大人も観て欲しいアニメです。原作の「黒い兄弟」とこのアニメは結構内容が違うらしいけれど、原作も読んでみたいな。

最近のアニメとは絵柄とかが違うけど普通に面白いし、ロミオの純粋さとアルフレドの優しさがすごく感動的です。


後、話が進むにつれてOPソングの歌詞の意味が変わってきます。
OPも素敵。

本当に名作だと思う。まだ観てない方はぜひぜひ観て欲しいです。


以下ネタバレがあります。



アルフレドが亡くなる回以降、毎回泣いてました。悲しいのと感動と…。

アルフレドが亡くなってボロボロ泣き、みんながロミオを励ます回で泣き、ビアンカとロミオがカスラ教授に指人形でお礼を言う回でも泣きます。

でも最終回が私にはちょっとイマイチだったかも。というのはロミオ(大人Ver)が全く私の好みじゃなかったから…。

顔がなんだかごついような長いようなまぬけなような顔で、子供の頃の面影がダサいファッションセンスぐらいしか残ってない!まあ子供の頃も若干まぬけな顔はしてるか…。

ビアンカは可愛かった。ビアンカとロミオが夫婦になるっていうのも、まあ驚くことではないのかもしれないけれど、

途中までヒロインだったアンジェレッタはどうなったんだーーー。
「ロミオ、好きよ。」
「僕もさ、アンジェレッタ!」
みたいな流れとか、もう昔の恋なんでしょうね?

まあ確かに「アンジェレッタってヒロインの顔じゃないなぁ」と思ったのは確かですが、なんか結構中盤くらいでいい雰囲気になってから「まあいい子だし、ヒロインとして認めるしかないかぁ」と納得したのに。

イザベラ様に会いに行く回のあのアンジェレッタの健気さには驚きました。イザベラ様もキツいけれど実はいい人なのでアンジェレッタがイザベラ様のもとに戻れて良かった。

でもロミオとの仲はたぶんイザベラ様がさりげなく妨害したのかな?と妄想。アンジェレッタ、半分はイザベラ様の高貴な血が流れてますからねぇ。

もちろんアンジェレッタがフランスに行っちゃったから自然消滅っていうのもあるだろうけれど。

とにかくこのあたりも子供向けじゃないな、って思いました。日本のお話って大抵最初に結ばれたら最後までその人と結ばれたままのものが多い気がするので、ちょっといい意味で予想を裏切られたと言う感じです。


それにしても、アルフレド…。アルフレドー…。なんでいきなり死んじゃったんだよーー。
最後のモーニング姿、かっこよかったなぁ。

なんだかメイン登場人物のほとんどが性格が良すぎて、ちょっと辛くなります。
私もロミオみたいに良い人になりたいよ…。

あ、アンジェルモがいた。
最後までロミオの善意を悪意で返してたなぁ…。彼は大人になってどうしてるんだろう。
またみんなの大人版、スペシャルでやってくれたり…しないか。

後、一番思ったのが勉強できるって幸せなことなんだな、ということ。
ロミオなんて字が書けない、読めないところから始めて一年で白鯨を読むまでに進歩してたけれど、煙突掃除やら狼団との戦いの合間に実は頑張ってたんだろうなぁ。

もちろんアンジェレッタの助けも大きかったと思うけど。
そして勉強がすごくできそうな感じだったアルフレドは夢を叶えることもできずに病死してしまうし。

勉強ができるのは本当に恵まれたことだな、と思いました。

そして、アルフレド褒めすぎたけど(中も外も本当にイケメンだから)ロミオも純粋で親切で、10歳やそこらの子供とは思えない。あそこまで人を思いやれるって本当にすごいことだし難しいことだと思います。

あの時代の子供たちって、どこか子供ではいられない大人にならなきゃいけない部分があったのかもしれませんが、見習いたいな、と思いました。